4月25日に、銀座のエコ旅館、銀座吉水・かくえホールにて開かれた「ポスト311を創る〜原発からのダウンシフト」の簡易レポートです。
短期間の告知にも関わらず、40名近い参加者で熱気にあふれた会場。ゲストの1人、池袋でオーガニックバー「たまにはTSUKIでも眺めましょ」を営む高坂勝さんは、『減速する生き方〜ダウンシフターズ』(幻冬舎)を昨秋出版し、オカネは少なくなったけれど、自分の満足する暮らしを手に入れることができ、幸せ度がアップしている、まさにGNHな人。今年からナマケモノ倶楽部世話人にも名前を連ねていただき、環境・文化・ビジネスを三位一体で社会を変える原動力にしたいね、若者を応援するようなムーブメントを育てたいね、と話していたところに起きた311というできごと。
高坂さんは、「311の直後は、マスコミがフクシマ原発の真実を伝えないので、イライラしながら危険性の行方にいろいろ悩み、家族のことを考えて東京を離れたりもしました」とこの1か月半を振り返ります。聞き手の辻さんに「怒りについてはどう?」との質問に、「そりゃあ、怒ってますよ、相当。」と即答。「でもね、怒りだけじゃ変えられないんです。」と経験談を話してくださいました。
過去に高坂さんは、社会というシステムに対して怒ったことがあったそう。「でもね、自分が怒れば怒る分だけ、自分の身体に跳ね返ってくるんです。こう、胃がね、いたーくなってくる」と胃をさする高坂さん。
辻さんの「怒りを昇華させる、という考えには?」との問いには、「ぼくはむしろ、怒りを消化して、それを糧に、あたらしい社会や暮らしをつくりだしていきたい。例えば東京電力の幹部のアップアップ(UP&UP)してウソばかりの姿より、ダウンシフターって生き方の方が、断然カッコいいじゃん」。
高坂さんがいうダウンシフト。それは、今の過剰な消費システムから降り、足るを知る暮らしを手に入れること。競争社会からの脱落や負け組ではなく、むしろ、もっと安心、たのしい、おいしい、しあわせがあふれている居場所への道筋なのです。
来日中のアンニャからは「お金に縛られていないと、自由な発想ができます。PTA会長として既存のシステムにも係わりながらなんとかみんながスローな方向を向けたらと模索しているわたしは、学校でスクールガーデンを提案したり、グッド・ライフフェスティバルというお祭りを開いたり。こっちのほうがもっとたのしくて健康的で、誰でも真似できるよというメッセージを伝えられたらと」とコメント。
今の経済が「ほどほど」にスモールサイジング、ダウンサイジンズしていけば、それはローカル化につながるはず、という高坂さん。最後に、リッキーGの素晴らしい唄を、高坂さんが少々詩を変えたダウンシフターズのテーマソングをアンニャのギターを借りて披露!ポスト311のキーワードとして、原発に頼らないライフスタイルを打ち立てていく=原発からのダウンシフト、を各自胸に抱き、会は終了しました。ダイジェスト映像はこちらでご覧いただけます。
2011年05月05日
「原発からのダウンシフト」レポート〜ポスト311を創る
posted by GNH at 21:07| Comment(0)
| ポスト311を創る
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