2011年06月01日

キーワードは「脱」&「減」!〜ポスト311を創る:エネルギーシフト、そしてローカルへ

5月22日。国際生物多様性デー。そして、カフェスロー10周年。「幸せの経済学」全国自主上映ムーブメントに、113ヶ所が名乗りをあげた「ローカル化」の日。

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カフェスローでは、午後に「幸せの経済学」上映会、夜には「エネルギーシフト、そしてローカルへ」というタイトルで、非電化工房の藤村靖之さん、ウインドファーム代表でチェルノブイリ支援運動にも長くかかわってきた中村隆市さん、辻信一さんのトークショーがありました。どちらも100名近い参加者でにぎわいました。

Slowムーブメントの胎動を感じる日なのに、どうしても話の中身は、ポスト311をどう生きるか、という私たちの「暮らし方」への問い直しに戻ってきます。 そう、目をそらしても、一瞬耳をふさいでも、事実は事実。福島原発からは、今も放射性物質が放出され続け、関東に暮らす私たちも日々うっすら被ばくし続けている。そもそも、私たちがそういった危ういエネルギーの上に「豊かな」暮らしを享受していた。

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「その事実をまず認めるところからしか、思いっきり絶望することからしかはじめられないのではないでしょうか」と辻信一さん。中村隆市さんは、チェルノブイリ事故の被害を受けたベラルーシやウクライナを何度も訪問し、そこで出会った子どもたちの様子から、数年後に、特に幼い子どもに影響の出る内部被ばくがどんなにその家族に不幸せをもたらすか、ということを、スライドや図表を使って解説してくださいました。

■動画:中村隆市さん、藤村靖之さん×辻信一さん



非電化発明家として、これまでも「困っている人たちの役に立つ発明」を手掛けてきた藤村靖之さん。ご自身が現在アトリエを構える栃木県那須も、東京よりは緊迫度が増しているといいます。でも、そこで事実から目をそらすのではなく、那須町とも連携して、低濃度汚染に立ち向かう策をお話しいただきました。

辻さんは実は4月にアースデイ那須に招かれて、藤村さんのアトリエで対談しています。そのときの印象を「もっと深刻な感じの人たちが多いのかと思ったら、みんなすごくいい表情をしてる。ここで生きていくんだ、っていうなんか決意みたいなものを感じた」と語ってくださいました。 重たい話が続きますが、アートを大事にするナマケモノイベント。今回は、ナマケモノ倶楽部共同代表で、スロー社代表でもある小沢陽祐さんが、松谷冬太さんとのコラボで、ボブ・マーリーの「ブラック・パール」の替歌を1曲。そのあとも松谷冬太さんのライブは続きました。松谷さんご自身も、熊本へ疎開されていたので、アコースティックギターで歌う「ふるさと」には万感の思いがこもっていました。

■動画:小澤陽祐×松谷冬太、松谷冬太


後半は、藤村さん×中村さん×辻さんによるトーク。エネルギーは代替すればいいのか?ではなく、総量を減らすことから考えなくては、という本質的な部分について、藤村さん考案の「GP」という、私たちが使うエネルギーを原発換算しながら考えました。

■動画:藤村靖之さん×中村隆市さん×辻信一さん


カフェスローはエコマーケットです。アチパン(天然酵母パン)、「おかげさま市場」(自然食品店)からもお祝いのコメントやパンが届き、みんなで写真を撮りました。

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このスローなつながりこそが、危機の時代を生き延びる鍵なのだと、実感した一日でした。

■Ustream配信をサポートしてくださった西村さんによるレポートはこちら

【報告:事務局ババナオコ】
posted by GNH at 15:35| Comment(0) | 日記
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