2015年09月17日

11/10-16、ブータン発、オーガニック・コットンに出会う旅〜衣・食・住の自給をめざすチモン村へ

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2012年よりブータンではじまったコットン・レボリューション。今年からは日本でも和綿のたねを守り継ぎ、手紡ぎ、染め、織りの文化に触れようと、各地で賛同するメンバーがとりくみはじめました。

ブータンでも去年よりも栽培面積を増やしてとりくんだコットン栽培。生育も順調で、11月、いよいよ収穫シーズン到来です! ぜひそのタイミングにあわせて、衣食住の自給にとりくむチモン村を訪ねてみませんか?

「畑から衣まで」の紡ぎ、染め、織りのプロセスをまるごと体験したり、衣食住の自給についてフィールドワークしたり。でんきや道路がいちばん遅く入った村が実践する「ちょうどよい開発」とは?チモンが誇る地産地消100%の食卓も聞き書きの価値十分!

「GNH」(国民総幸福)のHはハピネス。お金では買うことのできない「豊かさ」を、水、土、生態系、コミュニティ、家族、ローカリズム、農、食、時間、伝統文化といったキーワードで考えていきましょう!。


<ブータン発オーガニックコットンに出会う旅〜「衣の自給」をめざす村へ>

・日程:11月10日(火)未明羽田発(空港集合は9日夜)、11月16日(月)朝羽田着

・参加費:大人35万5000円、学生32万円(インドビザ、渡航諸費用別途)

・訪問地:ブータン王国ペマ・ガッツェル県チモン村。日程詳細はこちら

・最少催行人員:5名(添乗員は同行しませんが、ナマケモノ倶楽部メンバーが全日程同行)

・お申込締切り:2015年10月9日(金)

・お申込:所定の申込用紙(こちら)に必要事項を記入し、株式会社マイチケットまでファクス、郵送、Eメールでお申し込みください。


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2015年01月15日

【コラム】チモン村、ありのままの生活part2

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みなさん、こんにちは。ナマケモノ倶楽部の馬場です。
第4ブータン国王(現国王のお父様)が1970年代に「ブータンはGNPは低いかもしれないが、GNH(国民総幸福)は高い」と発言したことで注目された「しあわせ」「豊かさ」。今では国連も持続可能な開発の指標に「しあわせ」という項目を入れたり、世界中で人間の「しあわせ度」を見える化しようと様々な統計が発表されたりと、人間の精神的充足度が重視されるようになっています。

ブータンの暮らしぶりにそのヒントを見出そうと、世界中から訪れる観光客は年々増えています。そのなかでも日本は歴代ベスト3に入る超お得意様!?

しかし、その日本人はもちろん、他の外国人もほとんど目指さないニッチで、しかし、本当の豊かさが垣間見られるブータンを旅するのが、ナマケモノ流GNHツアーなのです!

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チモン村、ありのままの生活part2
荒井絵理菜(ブータン東部GNHツアー2014冬参加者)

>>part1を読む

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そんなチモン村では、コットンの収穫のお手伝いもさせてもらったのだが、コットンを育て、収穫し、つむいで染色し、反物にしていくどの工程も、熟練した人の手とこの場所にある知恵によってなされていることに驚いた。

たとえば収穫したコットンの種を分ける“綿繰り機”も、コットンをつむいでいく“紡ぎ機”も、どれも木と紐によって手作りされている。工程の中でも紡ぐ作業がとても難しいらしく、今はできる人が年配の3人の女性しかいないことが、今の課題だとペマさんは言っていた。その地にもともとあったコットン文化がなくなって40年という時間は、文化そのものの伝承を難しくしているのだと考えさせられた。

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私がチモン村で印象に残っているものの一つに“食べ物”がある。毎回、ペマさんのお兄さんが作ってくれるご飯は、どれもこれもおいしくて、おかわりばかりしていた。海外に行くたびにお腹を壊していた私としては、驚くほど体調もお腹の調子も良かった。

それは、村でとれるものはすべて化学的な薬品が使われていないこと、鳥も平飼いでのびのびと生きていることにあるのだと感じる。化学的なものを知らないから、当たり前に使わないこと、人間だけがのびのびしているのではなく、自然の中で人も動物も虫も一緒に生きていることが、食からも伝わってきた。

ニワトリの鳴き声で起き、マニ車を回して鐘の音に耳を傾け、山並みの景色も、遠くまで続くトウモロコシ畑も、日が昇り沈む空も、何度見てもその美しさに感動する。電気のつく部屋の中へ入らず、外でたき火を囲み、いつまでも一緒の時間を過ごす。

チモン村での時間は、私に、大切なことはなんなのかを、考えさせてくれた。

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posted by GNH at 23:03| Comment(0) | 東ブータン

【コラム】チモン村、ありのままの生活part1

では、さっそく、2014年11月に東部ブータン・チモン村を訪れた大学生・荒井さんの旅のレポートからお届けします。

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チモン村、ありのままの生活

荒井 絵理菜(東部ブータンGNHツアー2014冬参加者)

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高校生のときにGNH(国民総幸福量)に関心をもってから、ブータンに行きたいという4年越しの想いが、2014年冬・ナマケモノ倶楽部のツアーで実現した。短い滞在期間であったが、ブータンを、チモン村を、そこで暮らす人たちのことをだいすきになるのに、多くの時間は必要ではなかった。「ここで暮らしなさい」といってくれる村の人の言葉を、真剣に考えてしまったほど、ブータンは豊かで魅力的な国だった。

インドから陸路でブータンに入り、年に一度のペマ・ガッツェルのツェチュ祭を見学、ペマさんの故郷であるチモン村を訪れるという旅のなかで、私は、仏教国ブータンの伝統的な暮らしと行事、温かい人柄と、おいしく安全な食べ物、そのどれもに強く感動した。そんな思いを、今回はチモン村での時間を振り返って、ツアー報告として文章にまとめたい。

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「風の谷のナウシカみたい!」チモン村は周囲を山に囲まれ、チベット仏教の信仰の表れであるダルシンが、風に揺れる光景が美しすぎて、こんな印象をもった。チモン村はペマ・ガッツェルの西に位置する、周りを山に囲まれている村である。今は76世帯が暮らしており、村の中には寄宿生の学校や病院もある。チモン村はガイドであるペマさんの故郷であり、40年前に途絶えていたコットン文化を再生させようとペマさんはじめ、ご家族や近所の人たちと取り組んでいる。

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私たちが到着すると、温かい笑顔とともに出迎えてくれ、地酒であるアラとゆで卵の歓迎に、心がじんわりと熱くなると同時にお酒で胸が熱くなったことを覚えている。移動が多かったツアーで、道行く人々と目が合うたびにほほえみ、何人もの子どもたちに手を振ってもらったよう、チモン村でも同様のコミュニケーションは多くあった。

中でも心に深く残っているのは、チモン村での最後の夜(2晩しかなかったが)に、ペマさんの家に働きにきている、村の女性の方たちと一緒に座り、話した時間だ。ゾンカ語もシャッショップもあいさつ程度しかわからない私は、女性の方たちが何を話しているのか分からないのだが、楽しそうに話しかけてくれ、英語が少し話せる女性に何を話しているのかを聞くだけでもコミュニケーションがとれた。それで十分だと思うほどに、一緒になってたくさん笑った。村の人たちの温かい人柄とその光景が、いまでも胸に残っている。

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posted by GNH at 22:18| Comment(2) | 東ブータン